写真集を買う場合、普通に週刊誌や小説を買うのとは別種の勇気が必要になるケースがある。
今回は、そんな写真集のベスト3をご紹介してみよう。
まずは、衝撃的な第三位。
「死体のある光景」。
文字通り、嘘いつわりなく、死体そのものが写し出されている写真ばかりだ。
死体の写真を見つめていると、厳粛な空気に飲み込まれて、頭の中や体内から一切の音が消えるような感覚に包まれる。
個人的には名作である。
しか死、この本をレジに持っていくには、すこ死ばかりの勇気がいるだろう!
続いて、戦慄の第二位……。
精神病院系の写真集だ。
見ていると、精神の表面と内側と奥底が疲弊して重くなってくる。
表紙の段階で、普通の本とは根本的に異質なオーラが放射されている。
だから、購入するには多少の勇気が必要になる。
「ソローニュの森」は比較的、マイルドだが……。
それでも、これらの本を読み、眺め、戦慄する価値は大であると言いたい。
さあ、
いよいよ、
第一位は……!
「石川恋ファースト写真集 LOVE LETTERS」だ!!
何と、発売日が2月29日である。
もし、本日(28日)、フライングゲット的に購入したら、
「この写真集が出るのを待ちに待っていたのねん!」
という意味になってしまう。
もし、29日に購入したら、やはり、
「この写真集が出るのを待ちに待っていたのねん!」
と思われてしまう。
いずれにしても、少し恥ずかしい。
しかし、ここはあえて勇気を出して買うべきか?
それとも、一週間か一ヶ月ほど様子を見てから、
「あっ、いま評判みたいだから一応買っておこうかな」
みたいな顔で買うべきだろうか。
あるいは、デジタル週プレ写真集や壁かけカレンダーもチェックするべきだろうか。
というか、そもそも自分はこの写真集を欲しいのか?
アマゾンで買えば済む話ではないのか?
単に「あっ、発売日が近い」という事実だけで、このベスト3を捻り出してしまっただけはないか?
謎は深まるばかり……。