本書は高田文夫が、これまでの生い立ちやお笑い関係者との交友を綴った本である。
これまでに書かれた本と重複する部分もあるものの、いわば集大成的な一冊なので読み応えがあった。
今回は読みながらへーッと思ったり、唸ったりした箇所を挙げてみたい。
まずは第三位!
「バイビー!」の件について!
「余談ですが……」と前置きして、ビートたけしのANNにおける「バイビー!」の由来について書かれている!
(略)たけしと私で「じゃあネ、バイビ~~」と言っていたが、あれは当時TVでさかんにアン・ルイスが使っていた口ぐせ。最初の進行表に私が何気なく「バイビーーッ」とエンドのところにメモがわりに書いといたら、たけしが音読したのが始まり。
アン・ルイスがルーツだったとは!
続いて第二位!
談志の名言!
談志の著書の中で、一冊だけ選べと言われたら「談志百選」とのこと。
残したお言葉数々あれど、最高なのが、
「馬鹿は隣の火事より怖い」
他にも、
「銭湯は裏切らない」
「人生、成り行き」
「親切だけが人を納得させる」
と、名言を少し挙げてある。
この中では「親切だけが人を納得させる」というお言葉に感銘を受けた!
さあ、
いよいよ、
第一位は?
ビッグ3以前の話!
いわゆる「たけし、タモリ、さんま」以前のお笑い界を牛耳っていたのは、いったい誰なのだろうか?
“たけし・タモリ・さんま”の、世に言うビッグ3が登場する直前のおよそ一〇年間を一体、日本人は誰で笑っていたのか?超マニアックに専門的な知識からそっとお教えしよう。
アイドル達とからんで小さな笑いを届けていたビッグ3、もとい、リトル3は!?
「せんだみつお」「あのねのね」「ずうとるび」この三組なのだ。
使い勝手のいいタレントで小器用になんでもこなした。この三組、番組の本数もすごかったと思う。テレビ史の中で誰も証言しなかったが、このひらがなだけの三組が一九八〇年以降テレビに起きる「笑いの時代」の礎・人柱となった人々なのである。
サラッと書かれているので、最初は冗談かと思ったが、もしかしたら本当にテレビ史における貴重な視点・指摘なのかも知れない!
という訳でなかなか面白い、有益な本なので強くお勧めしたい!
それじゃ、バイビー!